いー君といっしょ

2015年11月20日……
最愛の17歳の息子を自死で失いました。
悲しみの記録と、彼の歩んだ道、そしてこれから残された家族三人の日々を記します。

思い出をつなぎ直そうね、いー君。

昨日は春日大社に、お札を返しに行った。


とりあえず神棚は空にして、仏壇のみを家に置くようにすることにしたんだ。


うちに来てくださるお坊さんは、こだわらなくていいよ、とおっしゃってくれたけど、こういうことは、しっかりしとかないと。


そして帰りに、奈良の国立博物館によることにした。


障害者の僕は無料だし、何より昔いー君と併設の国立の仏像館に仏像を見に来たことを思い出したんだ。


そしたら、博物館に入ってから気づいたんだけど、仏像館は改築のため閉館中だったんだ。


せっかく思い出の場所に来たんだけど、興ざめもいいこと。


でも、駅へと帰る道すがら、いろんなことを思い出していた。


いー君と一緒に歩いた、奈良公園の道。どんなことを話したっけ。


あんまりいー君は道の脇のシカには興味を示さなかったな。


僕は確か奈良の県庁だかの駐車場、ここは安いから……とかいろいろいー君にレクチャーしていた記憶がある。


あはは……


死んじゃったらお勧めの駐車場もくそもないよねぇ。


そんなことより、もっといっぱい話すことがあったよね。時間を取り戻せないかなぁ。


僕はいー君に、どれだけ君のことを大切に思っていたか、どんな大人になってほしいか……
夢を語りたかったよね。たとえ君の命が有限で、どうあっても去年の11月20日が最後の日であったとしても……


僕の想いをもっともっと伝えたかったんだ。


たくさんたくさん話して、そんでもってあきらめがついて……
そしてため息混じりの笑顔で君を送れていたら……


足りないよ。全然足りない。


もっと話すことあったよね。いっぱい伝えたいことあったよね。


たくさんの思い出を紡ぎ直していこう。


君のことを笑顔で思い出せるように。



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