いー君といっしょ

2015年11月20日……
最愛の17歳の息子を自死で失いました。
悲しみの記録と、彼の歩んだ道、そしてこれから残された家族三人の日々を記します。

息子が逝ったあの日のことのブログ記事

息子が逝ったあの日のこと(ムラゴンブログ全体)
  • もうすぐ三回忌

    今年もやってくる。あの日がやってくる。 木枯らしが吹く、秋の終わりを告げる季節。 寒風の中、人生で一番泣いたあの日がやってくる。 TVの中では、今日も小6の女の子が自殺か……との報道。 なにも変わらない。変えようとしても変わることはない。 昨日も、今日も、明日も、明後日も……子供たちは自分で命を絶... 続きをみる

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  • 今日も聞こえる救急車の音

    ウチは消防署のすぐ近く。 大病院もウチの家のすぐ近く。 便利でいいんだけど…… いつも聞こえるんだ、あの音が。 救急車の音がひっきりなしに鳴り響く。 あの日を思い出すんだ。 息子が搬送されたあの日のことを。 土気色なった息子の足を、僕は何とも言えない気持ちで見ていた。 一生けん命救急隊の人が、息子... 続きをみる

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  • いー君がガイコツに変わった日

    息子の身体が、斎場の焼却炉へとはいっていく。 何とも言えない気持だ……もうこの手で息子を抱きしめる時間は、未来永劫になくなってしまう。 嫁が泣き崩れる、過呼吸でえらいことになった。 嫁のお母さんも完全にダメだ。 僕も当然駄目だけど……ここは踏ん張らなきゃ。そう思って必死に耐えた。 息子が焼かれてい... 続きをみる

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  • 初めての霊柩車……そして肉体とのお別れ

    正直子供のころはあこがれていたんだ。 霊柩車の中ってどうなってるんだろう。どんな感じなんだろう。 いつかは、僕も喪主で乗ることが来るのかな、長男だし……なんてことを考えていた時期があった。 それが……よりによって、自分の子供と一緒かよ。 感想は……まあ、ぶっちゃけタクシーと変わらなかった。 号泣し... 続きをみる

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  • たくさんの花とお菓子に囲まれて~最期のお別れ~

    そして告別式が始まった。 なんだろう……お通夜のときと違ってものすごく冷静だった。 泣き崩れる嫁の背中をさすって……そしてぼんやりとお坊さんの読経を聞いていた。 運命って残酷だな…… 正直息子の死をまだ受け入れきれていない。まあ3日で全部飲みこめってのも無理な話だ。 そして…… そして…… 葬儀屋... 続きをみる

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  • 長い長い……最後の夜

    お通夜が終わった。 お坊さんはもう帰られてしまった。 能登の地元の名士だった叔母の同じ浄土真宗の葬儀は、住職さんが残っていろいろ法話をしてくれたんだけど…… そこがやっぱりいろいろ、檀家じゃないとかあるんだろうな、と思った。 叔母のときは、いろんな寺院からお坊さんが6人くらい来られて一斉に読経され... 続きをみる

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  • 初めての喪主……お通夜が始まった

    夕方16時ごろ、少し遅れてセレモニーホールに妻がやってきた。 スタッフの人たちと打ち合わせを行う。 とくに挨拶とかはなく、家族葬なので焼香の順番とかお坊さんが来たら挨拶に行くとか、そんな感じ。 去年の今頃、能登の地元の名士の叔母の葬儀では、大々的に市会議員が葬儀に参列したり、大規模な改装のビデオ上... 続きをみる

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  • 看板と祭壇と……そして特製の棺と

    息子の亡骸が家から運び出され、セレモニーホールについていた。 僕が母親を連れて到着すると、豪華な通夜と告別式を告げる看板が式場の前に建てられていた。 息子の名前が書かれた看板を見て、現実に引き戻される。 まさかこんな看板を目にする日が来るとは…… 祭壇は家族葬用の小じんまりしたものであったが、それ... 続きをみる

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  • あの子からの電話と、妻を支えられない僕

    嫁のつんざくような悲鳴と、錯乱した喚き声が階下から聞こえたのは、息子がセレモニーホールへと出立する数時間前のことだった。 信じたくことが起こったんだ。 息子の彼女からの……息子をが最後まで想い続けた彼女からの電話が、息子のスマホにかかってきた。 電話をとった嫁は、狂わんばかりにわめき、泣き叫んだ。... 続きをみる

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  • 僕と妻と娘と犬たちと、そして亡骸と

    息子が帰ってきた。冷たくなって。 死んだときの表情と違い、すごく柔和になっていた。 検死のあと、表情を整えてくれたのだろう。 なんか微笑んでいるような……何かをやりきった満足感のような…… その表情だけが僕たちの救いだった。 娘が息子の亡骸にしがみつき、泣いていた。 どう声をかけていいのか……自分... 続きをみる

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  • 帰ってこない「おかえりなさい」

    息子を警察で検死して、遺体を返してくれるのは、死んだ翌日の昼過ぎということだった。 午前中、どう過ごしていたか…… 何をしていたっけなぁ。 葬式の準備とか、いろいろバタバタしてたような気がする。 とにかく夫婦ともに、じっとしていたら気が狂いそうだったから。 僕と妻、両家の両親が健在なのも、皮肉な話... 続きをみる

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  • 終わりの始まり~悪夢の瞬間②~

    警察の事情聴取。 息子の亡骸が、警察署へと運ばれていく。 僕は、茫然自失のまま刑事さんの問いに、夢遊病者のまま答えていた。 お兄ちゃん……死んだよ。 11歳の娘が、泣き崩れた。当たり前だ。とってもお兄ちゃんにかわいがられ、仲良しの妹だ。 ウソだろ……夢だろ、これ。 でも……悪夢は醒めてはくれなかっ... 続きをみる

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  • 終わりの始まり~悪夢の瞬間①~

    2015年11月20日 18時…… すべてはここから始まった。 おかしいと思った、何をしているのか……と。 息子の部屋のドアに、スポーツバックが引っ掛かっていた。 奇妙なことをしてるなぁ、と思いつつ、帰宅して疲れていたのでそのまま仮眠をとっていた。 「いおり、いおりいいいいいいいいいいいいいっ!」... 続きをみる

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