絶望を残して……僕は救えなかった
テレビのニュースで、取手市のかわいい女の子がいじめで自殺したと聞いた。
担任もグルになってのいじめ……どんなに辛かったことだろうか。
親は助けてあげられなかったんだろうか
世の中に絶望しての、死の決意……本当に気の毒でならない。
ウチの息子は、ちょっと違うんだけど……年上の彼女からのきつい仕打ち。
死んだ方がましだ、と思ったのには間違いがないんだろう。
そこには、家族……
僕や妻や、妹のことは浮かばなかったのか。
助けを求めようとは、考えなかったんだろうか。
無力だったんだよな。
僕たちと一緒にいるより、死を選んだってことは。
勝手に育っていくものだと思っていた。
自分で問題を解決して、一回り成長して育っていくものだと。
そんな親の勝手な期待が……息子の死という決断を止められなかった。
あれから2年……
後悔の念は消えない。
多分一生抱えていくんだろう。
僕たちの、若い子の自死を少しでも減らしたいという思いと裏腹に……
若い子たちは、今日も死を選び、僕らの手の届かぬ所へ旅立っていく。
そして、今日もまた……
きっと新しい、自死遺族が生まれるんだろう。
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