いっそあの娘を恨めたら
今日ぼんやり、テレビの刑事ドラマを見ていた。
不慮の事故で幼子を亡くした母親が犯人で……
事故を起こした相手を殺した殺人事件の話。
涙腺が弱いのか、ぽろぽろ泣いてしまった。
ウチの息子の自殺の引き金を引いたのは、息子の彼女だ。
悪い子じゃないのは分かってるけど……
ネットを禁止にしておけば、彼女と会ってケンカして死ぬこともなかったろう。
直接の引き金は彼女でも……『下地』を作ったのは僕たち家族だ。
家族の温かさを教えていれば……彼女と別れたってどうということは無かったはず。
彼女はツイッターの向こうで……それなりに絵をかいたりしてるけど。
息子を殺したことをどう考えてるんだろう。
分かってる。息子は殺されたんじゃなくて、自分で死んだんだ。
でも……恨みに思わなきゃ、って気持ちも持ってるんだよね。
犯人として、あの女の子を恨めたら。
殺したい、と思うほど憎めれば……
幾分か気持ちも楽になるのかなぁ。
出会わなければ、息子は死ぬことはなかった。
でも、であったからこそ、息子も幸せな時間を過ごせたんだと思う。
どういう感情を、女の子に対して持てばいいのかが分からない。
でも……分かってることが一つだけ。
どんな感情を持ったって、息子が返ってくることはない。
いつかあの子が……誰かを愛し結婚し、幸せな日々を送るのかもしれない。
僕はその時……どういう感情を持つんだろう。
分かってるんだ。息子はもう帰ってくることはないってことが。
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