いー君といっしょ

2015年11月20日……
最愛の17歳の息子を自死で失いました。
悲しみの記録と、彼の歩んだ道、そしてこれから残された家族三人の日々を記します。

数百年の連鎖の果てに

今日実家に帰った時、何とも言えない話を母から聞いた。


弟も大きな企業に勤めているが、そこの社長さんからか経緯は知らないが、社長や代議士からの依頼しか受けない拝み屋さんを紹介してもらったらしい。


本来能登の寒村なんかに出向く人じゃないんだが、弟の顔を見てすぐに能登に弟と、そこの会社の社長さんと同道して向かったそうだ。


ウチの実家は、地相的にも最悪の場所の上に、ご先祖様に色々あったんだと。


だから、この家系に生まれてくる男に限り、祟られているそうだ。


ウチのひいじいちゃんは、7年間半身不随のまま、死にたいと常に言い続け死んだらしい。


ウチのじいちゃんは、そんな父と息子たちと挟まれボロボロになって死んでいった。


母の上の弟は、自分の母親以上の歳の人と結婚し、子が出来なかった。


母の下の弟は、重度の精神障害者の上身体も不自由で、終生保護施設に。


母の妹の息子は、僕と同じ重度の発達障害で、親子断絶の関係に。


僕たち兄弟は30年以上無視し合う関係の上に……


弟は離婚で一家離散。


そして僕も重度の障害者で、こんな人生。


そしてその息子のいー君は……こうやって命を落とした。


男は全員悲惨な想いをして死んでいく宿命の家系。


それはずっと続いてきた呪いの歴史。


拝み屋さんは、お祓いをして呪いの連鎖を断ち切ってくれたそうだ。


ご先祖様を恨まないように、これから生き残った僕たち男は、運が開けますとのこと。


信じる信じないはあれとして……


実際、本当に男は全員悲惨な人生を歩んでるからね。


でも……遅いよ。


1年遅かった。


出来たら、いー君が死ぬ前に、こんなことは解決したかったんだ。


でも、前を向かなきゃね……


出来ることをやらなくちゃ。


悔しいなぁ……僕の血がダメだったんじゃないか。


もっと早くに気づいていれば。




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