いー君といっしょ

2015年11月20日……
最愛の17歳の息子を自死で失いました。
悲しみの記録と、彼の歩んだ道、そしてこれから残された家族三人の日々を記します。

必要じゃなかったのかな

遺伝子……DNA……


ふといろんなことを考える。


世の中、必要じゃないものは淘汰されていく。


物事、道具……そして生命。


必要なものだけが選別されて、世の中に残っていく。


僕は生れてはいけなかった命だ。


発生した時点でエラーだった産物。障害者。


そんな僕が、頑張って……健常者に負けないように働いて結婚して……


次代への生命を作った。いー君という素晴らしい作品。


でもいー君は……僕と妻から引き継いだ情報を引き継ぐことなく生を終えた。


淘汰……されたんだろうか。


いー君は世の中に必要とされていなかったんだろうか。


僕は……妻の生きた証は、世の中に必要とされていなかったんだろうか。


淘汰されていく……


ポケットベルのように……PHSのように……


僕たちが淘汰されていく。


でも……でも、これだけは言えるんだ。


世の中が必要としていなくても……


いー君を、僕と妻と妹だけは……彼を必要としていたんだ。


うん、そうだね。


世の中に必要とされなくてもいいじゃない。


早くみんな寿命を終えて……なにも悩みのない世界でみんな集まって過ごしたいね。


僕たちが笑いあって過ごした昔のように。


家族四人で……空の上でのんびりと過ごせる日がきっと来るから。


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