いー君といっしょ

2015年11月20日……
最愛の17歳の息子を自死で失いました。
悲しみの記録と、彼の歩んだ道、そしてこれから残された家族三人の日々を記します。

妻に遺した傷痕~それでも部屋はそのままに~

息子が逝った部屋は、僕の隣室の彼の自室。


嫁はやはり、夜とか彼の部屋を通りたがらない。


いろんな想いが去来するんだろう。


息子の死体の第一発見者。
そして17年間のいろんな想い出。
そして不自然にドアに挟まった……息子が取っ手の紐で首を吊ったスポーツバッグ。


あのスポーツバッグを、なぜ僕はスルーしてしまったのだろう。


確かに僕が家に帰ってきたのは17時過ぎ……たぶん息子が死んで1時間以上経過してたから、どっちにしても手遅れだったんだけど。


それでも僕が死体の第一発見者になることで、妻の心の傷を軽減できたかもしれない。


でも、皮肉にも息子の部屋は、僕らの寝室の通り道にある。
どこかで、こんな想いを振り払わねば。


息子が逝ってしまって10日以上が過ぎた。


正直まだ実感がわかないんだ。


息子の遺影が、祭壇が、そして線香の匂いが……


本当に息子は死んでしまったのか……


誰のせいで。何のために……時間を巻き戻す方法はないのか。


前を向かなきゃいけない。頑張っていかなきゃいけない。気を落とさないで……


みんなの優しい言葉は十分に分かっている。


でも……やっぱり納得がいかないんだ。


誰に抗議していいのか、誰に泣きついたらいいのか……


どうしても僕は答えを出せないで彷徨っている。


あの時こうしていれば……
あの時こう声をかければ……
あの時彼の話を聞いてやれば……


どんどんわいてくる後悔の想い。


本当につらい……
僕はこんなつらい思いをするために、子供を育ててきたのか。


17年頑張った答……【父親失格】


遅いよ。ダメ出しをするなら、もっと早くにしてくれよ。


罰で死ぬなら、息子じゃなく、僕を殺せよ。


彼は17年やり遂げたとか聖人面で言ってるけど……やっぱりつらい。
胸が張り裂けそうだ。


なんとか……


何とかいろいろ建て直さなきゃ。



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