いー君といっしょ

2015年11月20日……
最愛の17歳の息子を自死で失いました。
悲しみの記録と、彼の歩んだ道、そしてこれから残された家族三人の日々を記します。

いー君との思い出~電車乗り放題……高野山と敦賀の雪~

ときどき、僕の備忘録的にも息子との日々で思い出したことを書き留めていきたいと思う。


中学校卒業くらいだったかな……時系列はばらばらに、思い出した順に書く。


「冬の関西1DAYパス」を使って、いー君と2人でJRのエリア内電車乗り放題の旅をしたことがある。


その時息子に……「お前がパパになったら、子供をこうやって電車に乗せてやれ」……そういった記憶がある。
今はもはやかなわぬ夢だ……


見たかったな、いー君の子供。


僕が死んでお浄土に行ったら、息子が親子連れで迎えてくれるとうれしいな。


セットで南海電車、高野山往復切符もあったから、まずは始発電車で息子と高野山へ。
僕も息子も山岳を走る電車は初めてで、感動してた記憶がある。


息子の髪は……当時だらし無かったから、フケだらけだったのを覚えている。どっかで仕方ないから、銭湯に入るかぁ……なんて話ながら電車に乗っていた。


そして駆け足で高野山へ。ケーブルカーに目を輝かせる息子。


そのまま「もう帰るの?」と唖然とするバス運転手をしり目に、強行軍で敦賀へと向かう。


今回の旅の目的はひとつ。息子に雪景色を見せてやること。


湖西線を走る電車の雪景色に、いー君は喜んでたなぁ。
そして、雪が舞い散る敦賀へ。
息子と敦賀気比神社へお参り。初詣も兼ねてるね、と言ってた記憶があるから、1月を少し過ぎた時期だったかなぁ。


しゃくしゃくと雪を踏みしめ歩く僕といー君。


楽しかった……また行こうね、って言ってたのに。


お前がパパになったら、子供を連れて行けよ……って言ってたのに。


息子の時計は止まってしまった。


また……


またお前の魂を連れて、雪を見に行くよ、いー君。


また一緒に敦賀に行こうね。


僕たちはいつまでも一緒だからね。



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