前向いて立ちあがってんじゃねえ
ちょっと息子の生前の彼女のツイッターが気になったので、のぞいてみた。
息子とのおそろいのアクセサリーの画面が、ゲームの画面に変わっていた。
分かってる……
彼女もいつかは息子を忘れて、前を向かなきゃいけないってことを。
でもな……でもなぁ。
まあ1年ちょっと……ちょうどいい時期なのかな。
当然僕らは立ち直っていない、前を向けていない。
当然だ、『家族』だからな。
でも、息子の彼女は所詮は赤の他人なんだろう。
例え自分が原因で死んだとはいえ、所詮は他人なんだろう。
いつかは、息子との記憶なんか忘れてしまうのかもしれない。
いつまでも息子の記憶に囚われてしまうのも可哀想なんだけどね。
でも心情的に、やっぱり納得がいかないんだ。
僕たち家族は、一生立ち直れない。
僕たちの幸せの時計は、『あの日』からずっと止まって錆びついてしまった。
錆びついて動けない僕たちを遺し……
恋人だった彼女は、新しい男と腕を組んでどこかに行ってしまうんだろう。
そう、所詮は赤の他人なのかもしれない。
でも……
でももう少しだけ……息子を胸にとどめておいて欲しいんだ。
恋の呪縛で散った息子の命……
それが無駄なモノにならないように。
もう少し……もう少しだけ。
息子の呪縛に縛られておいて欲しい。
いつか彼女が歩きだすのは分かっている。
背負った息子の人生を投げ捨てて、歩き出すのは分かっている。
でも……
でも……これじゃ息子が可哀想過ぎるんだよ。
前を向いて……立ちあがってるんじゃねぇ!
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