いー君といっしょ

2015年11月20日……
最愛の17歳の息子を自死で失いました。
悲しみの記録と、彼の歩んだ道、そしてこれから残された家族三人の日々を記します。

100年たっても消えない想い

悲しみは時が解決してくれる。


人間は忘れる生き物だ。哀しいことを忘れられるから生きていける。


えらいお坊さんや、哲学者さんはそういうんだ。


確かに……


味噌汁をこぼしただの、電車に乗り遅れただの……そんなことは忘れられるかもしれない。


でも……


どうしても、子供を自死で失った悲しみだけは、時間でも解決できないと思うんだ。


悲しみを思い出す頻度は減るかもしれない。


思いだして悲しむ時間の長さは減るのかもしれない。


でも……


時間が経つにつれ、思いだしたときの悲しみの深さは、深くなるような気がする。


子供を救えなかった、自責の念。


あの時ああしていれば。あの時ああ言っておけば……


後悔、後悔、後悔、後悔……


忘れられることなんかできやしない。


100年経とうと、この想いは絶対に消えない。


そして、それは解決されないまま、自分が死ぬまで続いて行く。


一度手からこぼれた大切な命を、再び掬うこともできずに、死ぬまで続いて行く。


子供の頭までプリン色に染めた、プリン頭の家族がへらへら笑って生きている。


そんな連中の子供が大人に育って……


真面目に歯を食いしばって働いて生きてきた僕たちの子供は……なぜ死ななきゃいけない。


空の上からだれが見守っている?


誰もいやしない、神様も仏様もいやしない。


もしいたら、そいつはとんでもないクソ野郎だ。


不公平、インチキ、金だけ貰ってふんぞり返っている無能なクソ野郎。


何千年、何万年の時間が経とうとも……


子供を失った悲しみは絶対に消えない。


親や周囲に絶望し、自ら死を選んだ子供の想いは、絶対に消えやしない。


時間なんて……何も解決できないんだ。誰も救ってくれやしないんだ。




にほんブログ村