君がいない、当たり前に流れゆく時間
決して忘れているわけじゃない。
決して悲しくなくなったわけじゃない。
僕、妻、娘、そしてわんこ2匹……
いー君の姿が見えない空間が、徐々に当たり前の様になっている。
みんな普通にそれぞれの時間を過ごし……
時々リビングに掲げた、君の大きな写真を見上げては静かに微笑む。
君の姿はない。
でも、君は間違いなくここにいる。
君の魂が、この家の空間の中には溶け込んでいる。
そう、溶け込んでいるんだよ。自然に……
だから、君はここにいるんだ。
僕のそばにも、妻のそばにも、娘のそばにも、そしてわんこ達のそばにも。
だから悲しくないんだ。
君がそばにいて。君はいつだって僕たちに寄り添ってくれているから。
今日も当たり前に一日が過ぎた。
誰も、君の名前をつぶやくことはなく。
そばにいて、寄り添ってるんだから呼ぶ必要がないんだ。
目を凝らして耳を澄ましてみたら……いつでも会える。
ソファに座って気難しい顔をして、スマホとにらめっこする君の姿が。
明日も、明後日も……ずっとこれからも一緒にいるよ。
君はいつだって、当たり前にここにいるから。
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