いー君といっしょ

2015年11月20日……
最愛の17歳の息子を自死で失いました。
悲しみの記録と、彼の歩んだ道、そしてこれから残された家族三人の日々を記します。

届かなくて 聞こえなくて

ここ数日、また寝た切りが続いている。


ちゃんとそばで見てくれていることは分かっているんだ。


でも、手を伸ばしたって君を抱きしめることができない。


話しかけたって、耳には直接君の言葉は届かない。


なんとか前に向かおうとする心だけが空回りして……


元気な心身の時に比べて、数時間たっているだけで1日の体力を使い果たすいま……
心をネガティブに持っていかないように、必死で耐えている。


僕の肩車で、楽しそうに嬌声をあげていた君。


僕を見つけて、目を輝かせて手を振って走ってきてくれた君……


もうあの時間が戻ってこないのは、分かっているんだ。


お風呂に入って、君の小さな頭をなでまわして夢を語ったあの日。


僕の描いた夢が空しいものであったことも気づいている。


寝たきりで目を閉じていれば、君に会える気がして……


いまは無理して歩くときじゃないのかもしれない。


1日1日カレンダーを送れば、君に近づけることだけは間違いないんだ。


明日は、少し動けるといいな。