いー君といっしょ

2015年11月20日……
最愛の17歳の息子を自死で失いました。
悲しみの記録と、彼の歩んだ道、そしてこれから残された家族三人の日々を記します。

小さな君を連れて

僕の胸から下がった、君の遺骨ペンダント。


どこへ行くにも、いー君と一緒だ。


でも最近、連れて歩く君の姿が変わってきた。


17歳の君じゃなく、5歳ぐらいの君。
小さなおかっぱ頭の、かわいい幼稚園のいー君。


どうしてだろう、死ぬ直前の君じゃない。小さないー君が、僕の後ろをチョコチョコ走ってついてくる。


一番楽しかった時間の君。


夢を一杯に抱えて笑ってくれた君……


あのころに戻れたら……


何よりも、命の大切さを教えてあげたいんだ。
君の命は一つしかないっていうこと。
そして、困ったことがあったら、どんなことがあってもパパに話してっていう約束。


君に教えることを忘れていたんだ。命が本当に大切だっていうこと。
当たり前のことなのにね。
こんなことになるなんて、思ってもいなかったんだ。


僕の命が尽きて、お浄土で会えたら……もう一回ゆっくり話そうよ。


そして、君にしっかりと教えてあげたいんだ。


君がいなくなると……とってもとっても悲しいってことを。


見えない小さないー君が、リビングで積み木で遊んでいる。
パパに見せてくれた、何の邪心もない輝くような笑顔……
無邪気なはちきれんばかりの笑顔……


明日はパパと、大阪にお出かけしようね。


パパが手をつないであげるから、迷子になっちゃだめだよ。
小さな小さな、かわいい、僕のいー君。