なかった僕たちの名前
昨日は、息子の学校に退学届の提出と、彼の遺品をとりに行った。
さすが全国的にもトップクラスの有名な学校だ。はじめてきた学校が、皮肉にも息子の遺品回収とは……
いい学校に通ってたと思う。
本当に息子は幸せ者だったと思うんだ。
学校の担任の先生に出会う。
本当にやさしい男性の若い先生だ。息子が最後まで慕っていた……ちゃんとなんで先生に相談しなかったんだよ。
そして退学届……人生で初めてだよ、こんなの書くの。
嫁は泣き崩れている。当然だろう。僕の胸の中にもいろいろこみあげてくる。
ため息しか出てこない……
息子の教室へ……いい環境で通ってたんだよな、こいつも。
遺品の回収を終えた。
帰りの車内で、息子の残した教材をみる。
尊敬する人・大事な人を書き込むページがあった。
大事な人、大切な人、信頼できる人……
すべて彼女の名前だった。
僕たちの名前は全く存在していなかった。まるで彼の心の中に、一片たりとも僕たちが住んでいないかのように……
こんなもんか……
大切に育てて、これかよ。
そりゃ遺書も、最後にちょろっと父・母へって書いて終わるよな。
そりゃ相談もしてくれないわな。
僕たちは結局彼から信用してもらえなかったのかもしれない。
さて、これからの人生、やっぱりいろんな辛いものを背負っていきそうだ。
まあ、こんなもんなんだろう。
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