いー君といっしょ

2015年11月20日……
最愛の17歳の息子を自死で失いました。
悲しみの記録と、彼の歩んだ道、そしてこれから残された家族三人の日々を記します。

守らなきゃ……

今日も幻聴がひどくて寝たきりだったけど、なんとか気力を振り絞って起きる。


ないだろうな、と思っていた障害年金の申請が昨日通ったと通知が来て、年金証書が届いた。


もう少し早かったらなぁ……
いろんな悪いことが起こらなかったのかもしれない。


昨日は、嫁が泣いていた。
まだみんな、いろいろと思いだすんだ……仕方がないだろう。


ふと、何の気なしにカーテンの模様とか、食器とか……今日は、いろいろと目が行った。


いつも当たり前に存在していたもの……


その模様や食器の数……みんな嫁がチョイスしたものだ。


一つ一つのものが、みんな楽しい家庭を作ろう……幸せな家庭を作ろう……
そう願って買いそろえたものなんだろう。


みんな幸せになると思っていたのに……
子供たちが元気に巣立っていくと思っていたのに……


一番つらいのは僕じゃない……嫁なのかもしれない。


20歳で子供を産んで……
巷の女の子が自由を満喫していた中、自分の青春と引き換えに育ててきたいー君……
彼女の心にぽっかりと空いた虚無感は、きっと僕以上のものなのかもしれない。


障害者で寝たきりの僕……
そんなハンデも跳ね返して、笑顔で頑張っている嫁。


僕は、ぼくのできることをやらなきゃな……


寝込んでばかりはいられないんだ。
頑張って動こう。