和室にお兄ちゃん~新しい生活~
息子が亡くなってちょうど一週間がたった。
みんな明らかに無理をしてるけど……徐々に我が家は落ち着きを取り戻しつつある。
先週の悪夢を早く忘れたい。
みんなそう思って、無理に前を向いて生きようとしている。
笑い声が戻ってきた。
みんなもう思い出したくないんだ……先週の悪夢は。
正直なところ、たちの悪い冗談であってほしいと思う。
【ドッキリ大成功!】とか看板を持って、息子が出てきてくれないか……そんな考えがふと頭をよぎったりする。
……いや、わかってるんだ。あのおぞましい体験は、現実として、僕たちの心に深く刻み込まれている。
誰が想像するよ……ある日何の前兆もなく、子供が自死を選ぶなんてことを。
ゆっくり……本当にゆっくりだが、和室の祭壇にわが子の遺影が飾られている風景が、当たり前の日常となりつつある。
信じたくない。
でも、これが現実なんだ。
息子だけがすっぽりと抜けた我が家……
息子が家にいる、そばにいる……気休めにしかならないことはわかってる。
でも、そう思い込むことで、僕たちはぎりぎりのところで救われているんだ。
いつか本当に笑って息子のことを話せる日が来ると思うんだ。
前へ。
一歩でも前へ。
なんとか元気を取り戻さなきゃ。
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