いー君といっしょ

2015年11月20日……
最愛の17歳の息子を自死で失いました。
悲しみの記録と、彼の歩んだ道、そしてこれから残された家族三人の日々を記します。

いー君といっしょの新着ブログ記事

  • 君がいない、当たり前に流れゆく時間

    決して忘れているわけじゃない。 決して悲しくなくなったわけじゃない。 僕、妻、娘、そしてわんこ2匹…… いー君の姿が見えない空間が、徐々に当たり前の様になっている。 みんな普通にそれぞれの時間を過ごし…… 時々リビングに掲げた、君の大きな写真を見上げては静かに微笑む。 君の姿はない。 でも、君は間... 続きをみる

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  • 瞬時に堕ちた君、抗う僕のコピー

    なんでこんな動画見ちゃったんだろう…… でも見ずには居られなかったんだよね。 youtubeで、首を吊った男の子の動画を見た。 本当は忌避すべきかもしれないんだけど。 こういう場だから詳細は避けよう。細かいところまでは書かない。 でも、僕の大切な子供が…… 見つけたときには横たわって土気色になって... 続きをみる

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  • 君に本当は言ってほしくて

    今日は僕の誕生日。 去年の今頃からは、創作に声優さんを起用するようになってから一気に人脈が増えた。 午前0時と同時に、沢山の人からのおめでとうのメッセージ。 本当に嬉しいんだ。 やっぱりたくさんの人から祝福されるのは…… でも、肝心のいー君がいないのがさびしくて…… 君の不器用なおめでとうが欲しか... 続きをみる

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  • 明日を気にせず生きれる世界

    昨日は、ちょっと早いけど月命日でお坊さんにお経をあげに来てもらった。 大きいお寺だから、来てくれるお坊さんはその時スケジュールが空いているお坊さんが来てくれる。 昨日は住職さんだった。 息子が死んだときに来てくれて、それ以来。 お経が終わった後、少しお話させてもらう。 お子さんが無くなったことはと... 続きをみる

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  • 少しの時間だけど『君』でいてほしい

    いつもと変わらぬ、京都発奈良行きの快速電車。 僕は窓側の席をとり、電車の発車を待つ。 夕方4時だ……一人で2人掛けの椅子に座れないことは分かっている。 毎日いろんな人が座るんだ。 外国人の人、年配の男性、妙齢の女のひと。 もう誰でもいいんだ。興味とかそういうの無くなっちゃった。 シャカシャカシャカ... 続きをみる

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  • 妻の横顔

    ずっとここまでは、いー君と僕とが向き合うだけの世界…… 心に余裕がなくなっていたように思う。 最近になってようやく少し回りが見えるようになってきた。 最近妻の横顔を眺める時間が増えた。 どんな気持ちなんだろう……最後のSOSをスルーして死なせてしまった気持ちって。 たぶん悔いても悔いきれないんだろ... 続きをみる

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  • 君はきっとそこにいるから

    もうすぐいー君が逝って半年になる。 ものすごくこの半年……とっても長くて、そしてとっても早かった。 一生癒えない心の傷だけど……ちょっとだけ冷静にいろいろ考えられるようになった。 朝、新聞を取りに行ったときに、ふとあるものが目に入った。 僕たち家族全員の名前と住所が入った表札の銅板レリーフ。 もち... 続きをみる

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  • 子供がいなくなった子供の日

    ちょっと所用があって、近隣の大きなショッピングセンターに行ってきた。 子供の日……いつも、こういうところにいー君たちを連れてきてやっていたっけ。 周囲を楽しそうに笑いながら、親子連れが歩いていく。 かつては僕たちも、そんな時代があったんだ。 無尽蔵の家族で過ごす時間があると思っていた。 無尽蔵の笑... 続きをみる

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  • 時計が止まった洗面所にて

    たぶん家族のみんなはみんな気づいてる。 気が付いているけど、誰も言わない。 錆ついたままの時計の秒針には、誰も手をあえて触れない。 『あの日』から、洗面台の横の棚には彼のパジャマと着替えが置きっぱなしになっている。 無論、いつまで置いていたって、着替える主はいない。 それでもそのまま、服は置いたま... 続きをみる

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  • 発泡スチロールだらけの波打ち際で

    ちょうどこの季節……むかし何度も行った越前海岸の呼鳥門のことを思い出す。 海岸線にせり出した大きな侵食された岩のアーチ……そんなにすごいもんでもない。 前のレストハウスにある日本庭園風のトイレ……凄いといえば凄いけど。 なんで何回も行ったかっていうと、気軽にオールシーズン海の岩場でヤドカリをとった... 続きをみる

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  • 立ち止まって雨に濡れて

    長い長い悲しみという大雨の時期は終わった。 再び太陽が顔を見せ、遺されたものは少しずつ日常を歩みだす。 太陽に照らされた道を歩いていこう。 僕たちの過ぎた道に黒雲はとどまっている。 歩かなきゃ…… 前に進まなきゃ…… でも分かってる。当たり前のことなんだ。 終わらない雨はない。 そして、終わらない... 続きをみる

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  • たくさん周りに落ちている『ごめんなさい』

    朝、駅へ向かう朝日を浴びた道で。 たくさんの人種渦巻く、京都駅の雑踏の中で。 僕は相変わらず、いー君に対して『ごめんなさい』をたくさん呟いている。 いー君からも僕たちに対して、『ごめんなさい』がたくさん聞こえてくる。 こんなはずじゃなかったのに。 こんなはずじゃなかったのに。 家族が家族として、当... 続きをみる

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  • いつか来る着信のために

    娘が中学校入学。早いもんだ。 いー君の時は、さんざんもめたが……スマホを買ってやることにした。 もう正直なところ、勉強ができるとか成績が下がるとか……そんなことはどうでもいい。 生きてくれさえいてくれればいい。 堕落しようと、荒れようとも……娘にはずっと放恣のままでいいから生きてほしい。 とにかく... 続きをみる

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  • たくさんの悲しみはあるけれど

    最近少し落ち着いてきたような気がする。 酷薄なわけでも無神経なわけでもない。少し割り切れてきた。 悪魔に魂を売ったって、いー君は生き返らないということ。 そんなことしたって、いー君は喜ばないこと。 いつまでも泣いていたって、いー君は生き返らないってこと。 いつまでも泣いていたって、いー君は喜ばない... 続きをみる

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  • 君の妹の入学式

    昨日は娘の入学式だった。 彼女の晴れ姿……いー君はちゃんとどこかで見ていてくれたよね。 まさか思ってもいなかったんだよね、君がいなくなってしまうことなんか。 生意気な態度をとる妹を、ときどき君は叩いて泣かせていたっけ。 そのたびに怒られ役にしてしまって、ごめんねいー君。 君の大切な妹は、もう中学生... 続きをみる

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  • 日の当たる眠るべき場所

    今日は復職訓練はおやすみ。 息子の月命日のお坊さんの手配をお願いするついでに、お寺の納骨堂の見学をさせてもらった。 大きなショッピングモールに隣接した、古い大きなお寺のビルの中に、納骨場所はある。 今すぐに納骨というわけじゃないけど、100万円で永代供養だし、どこかでお願いしなきゃならないからね。... 続きをみる

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  • 僕たちがいれたスイッチ

    いー君最後の方は思い詰めさせてしまったのかな……そんなことを感じる。 いまでこそ円満だけど、去年の今頃は夫婦間が険悪だった。 嫁が一方的に僕を無視した。完全無視……家庭状況は最悪。 2月から4ヵ月間……僕が精神病院の閉鎖病棟に入るまで。 理由はものすごくつまらないことだったんだ。 僕が趣味に没頭し... 続きをみる

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  • 合流する魂の河

    そうだよね……言われてみれば。 最近自分も、ずっといー君のことで頭がいっぱいにならなくなった。 僕たち家族も、少しづつ日常を取り戻しつつある。 やらなきゃいけないこと。乗り越えなきゃ前に進めないこと。 僕たちの中で止まっていた4か月の時間は、あまりにも長かった。 忘れたわけじゃない。愛さなくなった... 続きをみる

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  • 動き出す……新しい形

    ここ最近、少しずつ家族のみんなが立ち直ってきた。 ちょっとした笑いが起きるようになった。 笑いに包まれる時間も増えてきた。 ……みんな、いー君の死を忘れたわけじゃない。 みんなそれぞれに、彼の死を解釈して飲み込んで……新しい未来に歩き始めているんだと思うんだ。 いー君は、家族がみんなでいるリビング... 続きをみる

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  • 君が好きだったあの場所へ

    明日は一日フリーになったから、早起きできれば、いー君が生前好きだったカラオケボックスに連れて行ってやろうと思うんだ。 英語の歌が得意で、いつもどや顔で歌っていたいー君。 いまは彼はマイクを握れないけれど…… でも、カラオケで彼が好きだった歌を流してやるんだ。 いつも3時間パックの終了時間を気にして... 続きをみる

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  • 君の横顔

    ここ数日、ずっと寝込んでしまっている。 1日で立って動けるのは、6時間あればいい方。 ずっと眠りに就いているから、沢山の夢を見る。 リビングのいつもの座イスに座っているいー君がいた。 なんか、こちらを見ずにずっと憮然とした表情で、リビングのテレビを見ていた。 やっと逢えたのに、僕の言葉には一切答え... 続きをみる

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  • 君が思い出になる前に……

    もう歌手名も忘れたけど、運転中、信号待ちの右側のレーンからスピッツの『君が思い出になる前に』……が大音量で流れてくる。 車の窓を全開にして、大音量で……マナーが悪いドライバーだなと並行しつつも、なんかいろんなことを思い出して、涙が自然とこぼれてきた。 この曲……僕が昔乗っていた車でよく流していたん... 続きをみる

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  • 立ち上がることが苦しくて

    ここ数日、熱を出して伏せっている。 ずっとへんな時間に目覚めては、再び眠りに落ち…… そして目覚めてすぐ忘れてしまうような夢を見る。 どんなに長く眠っても、全然いー君に会うことはできない。 自分の心を奮い立たせて、前向きなことを言ってみても…… 子供を事故でもなく、自分の力不足で失った事実は永遠に... 続きをみる

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  • 冷蔵庫の一角を占めるもの

    今日になって気付いたことがある。 冷蔵庫の一角にまったく減ることのないものが存在している。 缶のチューハイだ。 僕は下戸だからアルコールは駄目なんだけど、嫁は仕事から帰ってくると、いつも嬉しそうにチューハイを飲むことが楽しみだったんだ。 でも…… 『あの日』から、一本も減ることはない。 そうなんだ... 続きをみる

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  • 自然に君はここにいるから

    今日は本当はいつもお世話になっている、京都の自死遺族会の分かち合いの日だった。 ちょっと悩んだんだけど…… 今日はいかない、という選択をしたんだ。 自分の子供の死を、まだ受け入れ飲み込み切れていないのに、ほかの人の辛い記憶を聞くことは辛いと言えば辛いんだよね。 自分の想いを吐き出せる機会を逸したこ... 続きをみる

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  • 君が紡いだ美しき短編小説

    今日も寝たきり。立ち上がることさえできない。 ASD特有の虚脱症状なのは分かっている。人並みに何か一生懸命になると精神力の燃費が悪いから、必ずこうやって魂が抜けてしまう時間が来るんだ。 時計がどんどん時を刻み、意識を失っては起きて、動かなきゃ……と思いながらまた意識を失う。 リビングのソファに飾ら... 続きをみる

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  • 届かなくて 聞こえなくて

    ここ数日、また寝た切りが続いている。 ちゃんとそばで見てくれていることは分かっているんだ。 でも、手を伸ばしたって君を抱きしめることができない。 話しかけたって、耳には直接君の言葉は届かない。 なんとか前に向かおうとする心だけが空回りして…… 元気な心身の時に比べて、数時間たっているだけで1日の体... 続きをみる

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  • 新しい家と、走り回る君

    今日ぼんやりと、いまの家に来た最初の日を思い出していた。 うちは本来新興住宅地の中に建っていた、モデルハウスだったんだ。 僕らがの家の区画だけが、狭いながらも庭がある分、縦に車を2台止めなきゃいけない変形の駐車場になっているんだ。 モデルハウスだから、他の家より玄関の証明とかがオシャレになっている... 続きをみる

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  • 参考書と窓の景色と『夢』の色紙と

    今日は嫁が、4月から中学生になる娘の必要なものを買いに行って半日不在。 リビングにいる2匹のワンコ達は、僕に降りて来いと狂想曲。 息子の部屋から持って降りるノートパソコンを借りるため、ドアを開ける。 あの日のまま止まった時間。 警察の人たちが鑑識のために撒いた薬品で、黒く汚れた絨毯。 部屋の隅にわ... 続きをみる

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  • 君のおみやげ

    いー君の小学校の時の修学旅行は、伊勢志摩だった。 いまも……僕の寝室のテレビ台の上には、いー君の伊勢志摩のお土産が置いてある。 『いつまでも元気でね お父さん お母さん』 ……と人形の入った、小さな置物。 見るたびに、胸が締め付けられる。 買ってきたときといまとでは、その意味合いは違うから。 いつ... 続きをみる

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  • 副機長を信じよう

    思えばあれから、乱れていた心が少し安定してきたかもしれない。 むかし主治医だった先生が、いい言葉を言ってたのをこの前思い出した。 人間の身体っていうのは、飛行機の機体みたいなものだ。 それを心という『パイロット』が操縦している。 機体はほとんどが、画一的だけどみんなそれぞれの機体に、『クセ』を持っ... 続きをみる

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  • やっと逢えたね!

    昨日の夜……とっても嬉しいことがあった。 夢の前後はわからないけど…… 僕たち家族全員で大笑いしているシーンだった。 (こんなに心の底から笑ったの……いつ以来だろう) とっても心が幸福感に満たされていたんだ。 楽しくて……楽しくて…… 嫁も娘も心の底から、笑っていた。 そしていー君も、心の底から笑... 続きをみる

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  • 君が通った真っ白な道を

    朝7時。 今日もいー君が乗っていた自転車に乗って、駅へと向かう。 いー君が学校へ行くために毎日通った、人気のない朝の光を浴びた真っ白な道。 辛い時もあったよね。希望に満ちあふれた日々もあったよね。 僕が君が去年の今頃感じていた、朝の光る風を同じように受けている。 本当に素直で、まっすぐな子だった。... 続きをみる

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  • お弁当ごちそうさま。

    どんな気持ちで食べたんだろうな…… お昼休み、昼食の時間。 いつもと変わらない、嫁のお弁当。 結婚してから18年。いつもと変わらないおかずの編成だ。 とりあえずローテーションでハンバーグとかいろいろ詰めてあって。 そして、余ったスペースをブロッコリーで埋め尽くす。 たぶん、いー君への高校時代のお弁... 続きをみる

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  • 振り向けばいつでも君はいて

    もう3月…… いー君がいない月日はどんどん流れていく。 あの動画を思い出して、時々見ることで…… いまは少し割り切れるようになった気もする。 振り向けば、いつも君は笑顔で手を振っていてくれる。 別に遠くに行くわけじゃない。いなくなるわけじゃない。 今日もうちのリビングは平常運転…… わんこが走りま... 続きをみる

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  • 確かに……ここにあったもの

    いままで、全然気がつかなかった。 ツイッターの息子の彼女のアカウントのヘッダー画面。 ヘッダー画面って、自分のアイコンとはまた別の背景写真みたいなもんだ。 自分の大切な写真や画像を置く場合が多いんだよね。 僕だったら、僕が作った鬼太郎の目玉の親父の絵。 本当は、この絵を自分を自分の人生最期の投稿に... 続きをみる

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  • WALKING TOUR

    僕が若いころ見て、心に残った動画。 そして、自分がいまの様な心の時に思い出した動画。 大切な子供を失った人…… 大切な愛する人を失った人…… この動画を見てほしいんだ。 https://www.youtube.com/watch?v=SRVFNGVnJWY 僕がこの動画に出会ったのは、パソコンのイ... 続きをみる

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  • ひよこのお姫様に託した夢

    いま、いー君が最後まで夢を託していた彼女のお絵かきを、リアルタイムで見ながら彼女の声をきいている。 ツイキャスって言うのか、便利な世の中になったもんだ。 描いてるところを見てるけど、うまいもんだ。 いー君の学校の授業で書いた人生の夢は、『彼女に一生自由に絵をかかせてあげたい』 だったんだよね。 そ... 続きをみる

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  • 拝啓 物陰から矢を放つ者へ

    ---------------------------------------------------------- 通りすがり たくさんの自死遺族の方が 観ておられます。 いろんな亡くなり方があ... 続きをみる

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  • 君があの日かけた天秤を

    (いまだ……痛いのは一瞬だ、飛び込め!) 駅に入ってくる快速電車。 大きい……そして速い金属の塊。 幻聴がいつもそう言って僕の背中を軽く押してくる。 お葬式の時バラバラだと困るし……お金をすごく請求されるし…… 朦朧とした意識の中、なんとか踏みとどまり僕は電車に乗り込む。 カレンダーが前に進むごと... 続きをみる

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  • 撓んでいく運命の輪

    僕と妻が作った、一つの大切な命。 その一つが壊れたことにより、沢山の人の運命が変わっていく。 死に向かって突き進む人が、見落としてしまう大切なこと。 それは、遺されたたくさんの人たちの運命をも変えていくこと。 今日……息子と付き合っていた女の子が、学校を退学したと聞いた。 いー君と出会い、未来を誓... 続きをみる

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  • 小さな君の瞳には

    今日は、障害者職業訓練はおやすみ。 久しぶりにゆっくり寝ていられる。 リビングから、妻の怒鳴り声と娘の泣き声。 寝坊したか学校に行きたくないか……なんかゴネているみたい。 娘にとって、お兄ちゃんはとっても大切な存在だったんだ。 僕には弟がいるけど、15歳くらいから、たったの一言もしゃべっていない。... 続きをみる

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  • 天まで届け、カラスザンショウ

    今日はまだ風は肌寒いけど、暖かい日差しが一日中降り注いでいた。 ベランダへと出てみた。 僕の部屋と、いー君の部屋はベランダをはさんで隣同士。 『あの日』のままで、あえていー君の部屋の時間は止めてある。 いー君が、ずっとのんびりお昼寝ができてくつろげるように。 ベランダの外では、また大きな庭の一本の... 続きをみる

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  • いたずらはいいから出ておいでよ

    今日はいー君の3回目の月命日。 お坊さんが来るのはお昼から…… 仏間掃除しなきゃなぁ、とか考えながら朝の惰眠をむさぼっていた。 ヴーン…… ヴーン…… ヴーン…… (あれ、土曜日はアラーム鳴らないはずだけど) 寝ぼけ眼の僕は、枕元に手を伸ばしスマホを手に取ってみた。 何にもアラームは鳴っていない。... 続きをみる

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  • 小さなものを拾った代わりに大きなものを失った

    遺された人間の痛みを感じなきゃ…… そしてそれをわれわれ自死遺族だからこそ感じられるんだ。 毎日テレビやネットからは、沢山の悲しいニュースが流れてくる。 ダンプにひかれた小さな男の子の死、そしてダンプの下の血まみれのランドセル。 高校受験に失敗して死んだ男の子と、そのあとを追ったお母さんの同時自死... 続きをみる

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  • 僕が褒められることは、君が褒められること

    今日も障害者職業訓練。 今日はサポートの職員さんに褒めていただいた。 一生懸命前向きにやっていること。 辛いことがあっても歯を食いしばって頑張っていること。 手を抜こうとしたら抜けるんだ。 休もうと思えば休める。 いまはものすごくいい環境でいられるんだよね。 周囲の人もみんな障害者の人だから、周囲... 続きをみる

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  • 戦い続ける君の背を追って

    僕は相変わらず沈み続けて、今日も一日寝込んでいた。 どうしてもだめなんだ。いー君を思い出し、『あの時』を思い出し…… 僕なりのベストが尽くせていなかった、後悔の念ばかりで。 娘も頑張って……いるのかな。 思春期だからかもしれないけど、どうしてもうまくコミュニケーションが取れない。 僕がふがいないか... 続きをみる

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  • オレンジ色の電源タップ

    今日も障害者の訓練センターへ。 体調は悪いけど、実績積み上げなきゃ復職できないから、頑張って作業した。 午前中の後半……なぜか今はすでに行くことができなくなった、滋賀県の比良山の大きな滝にいー君を肩車して家族で見に行ったことを思い出した。 登山コースを肩車で……危険極まりないのは反省だけど…… い... 続きをみる

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  • 天気も心も三寒四温

    昨日あれだけ頑張らなきゃと思ったのに、身体が動かない。 僕の身体はいつも、毎朝眠りから覚めたときに前日に関係なく体調の好不調、気分の躁鬱が決定される。 今日は駄目だ……全然ダメ。 いつものように、いー君の仏壇に手を合わせる。 お線香をたいてやる。 そして今週の土曜日の20日が、いー君の月命日。 い... 続きをみる

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  • 『僕はここにいるよ!』

    2月14日午前0時…… とても不思議なことが起きた。 僕が自室からリビングに降りてきた。 嫁と娘が、テレビを見ている。 わんこ達が、のんびりとソファーで寝息を立てている。 (あれ……) 真っ暗のはずの仏間に、何か明かりがついている。 ろうそくだ……ろうそくに火がついて揺らめいている。 線香は時々つ... 続きをみる

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  • 空振りの一日

    今日は遺族会の日。 何か有意義なお話ができるか、行ってきた。 京都駅に出ると、もうそこは時期的に仕方ないんだけど中国人だらけ。 バスもいっぱい、電車もいっぱい。 やっとの思いで会場に着いた。 今日はちょっと雰囲気が違ったな。 なんかあんまり発言もできなかったし、それほどためになる話もきけなかった。... 続きをみる

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  • 眠り続けても会えないね

    今日は久しぶりにずっと寝たきりだった。 統合失調症の幻聴で、ずっと『人殺し』を連呼される。 360度から沸き起こる笑い声。 心を消耗しては意識を失い、起きては心を消耗し意識を失い。 ……一日中、その繰り返しだった。 この前、いー君が夢に出てきてくれたけど…… あれっきりまた、いー君は姿を見せてくれ... 続きをみる

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  • 副会長さんだったんだよ

    思い出した。 いー君って、小学校の時は生徒会の副会長さんだったんだよ。 勉強も頑張って、生徒会も頑張って。 もっともっと褒めてあげればよかったね。 いつも一生懸命だね、って褒めてあげればよかったね。 いつしか、いー君が頑張って当たり前だって……パパ勘違いするようになってた。 逃げたっていいんだよ。... 続きをみる

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  • こどもをそだてるおべんきょう

    いー君が逝ったあの日で止まっていた、錆ついた時計の日々がまたゆっくりと動き始めている。 僕が復職のために通う、障害者職業訓練センター。 そこにはいろんな人たちが通っている。 すぐにパニックを起こす人。 自分の意思をしっかり伝えられない人。 大きな物音をたてて傍若無人にふるまう人。 みんな適切なケア... 続きをみる

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  • 動き始めた血で錆びた時間の歯車

    今日から、『あの日』を最後にしていた障害者職業訓練センターへ。 あの日……11月20日。 僕は復職を前に、意気揚々と京都駅前の職安の上にある職業センターでの作業を終え帰ってきたんだ。 なぜか、いー君の部屋の扉に挟まれた、いー君のスポーツバッグ。 僕はそれを見ても何の違和感もなく、作業で疲れていたの... 続きをみる

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  • 君のいない何度か目の日曜日

    今日も、平々凡々とした日曜日が終わった。 変わったのはただ一つ……いー君いないことだけ。 まだ、いー君がいなくなって、10回くらいしか日曜日を迎えていないんだよね。 徐々に慣れていっている自分に、少しばかりの違和感を覚えている。 いつまでも泣いてばかりはいられないけれど…… 泣かなくなってしまう自... 続きをみる

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  • 守らなきゃ……

    今日も幻聴がひどくて寝たきりだったけど、なんとか気力を振り絞って起きる。 ないだろうな、と思っていた障害年金の申請が昨日通ったと通知が来て、年金証書が届いた。 もう少し早かったらなぁ…… いろんな悪いことが起こらなかったのかもしれない。 昨日は、嫁が泣いていた。 まだみんな、いろいろと思いだすんだ... 続きをみる

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  • 夢に出てきてくれた!ありがとう!

    一日の7割を寝たきりの日が続く。 夢を見ないわけじゃないけど、記憶に残るものはなかった。 でも…… 今日。やっと今日…… いー君が夢の中に出てきてくれた。 一緒に釣りに行く夢。 たぶん場所は、神戸の平磯海釣り公園。 いー君と僕は、釣竿を持ってうろうろ。売店で餌を買おうとしたけど、餌が高くて大事に使... 続きをみる

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  • いつかあったはずの、板挟み

    どっちの事情も知っているだけに難しい。 息子との彼女とは、直接のやり取りは先方の親御さんだか警察だかが禁じているらしくコンタクトをとることはできないけれど、彼女との意思疎通ははかれている。 彼女は、息子が死ぬ前に一緒にプレイしていたスマホのゲームを、うちの娘が引き継いでプレイしていることが気に入ら... 続きをみる

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  • 余った20個の豆

    今日は節分。 毎年恒例……嫁の一族は地元出身で恵方巻とかそういう儀式にうるさい。 僕は両親が能登の出身でそういう文化がなかったから、恵方巻なんか無縁だった。 嫁と結婚してからだな、こういう文化は。世の中の潮流もあるけど。 僕は、そういう無意味な儀式は御免こうむる。 だから、毎年嫁といー君と妹だけが... 続きをみる

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  • アスファルト色の毎日

    もう戻ってくることはない、楽しい日々を思い出し目が覚める。 僕がまだ健康で、当たり前に家族4人が集って……わんこ達がしっぽを振りながら走り回って、笑い声の絶えなかったあの日。 そして、いー君がいなくなって、僕が統合失調症を悪化させて休職している現在…… いー君の所へ行かなきゃ…… いー君の所へ行か... 続きをみる

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  • もう少し勇気があれば

    いつものように、仏壇のお線香に火をともし、正座して茫然と座り込む。 君のピースサインの写真と、沢山のお供えのお菓子。 そしてその後ろには、変わり果てた君の遺骨の箱。 世の中悲しいことばかりじゃない。 もちろん楽しいことばかりじゃない。 最近は、仏壇の前に座って溜息ばかり。 いー君は、すべてを捨てる... 続きをみる

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  • ひよこの王子様と、ひよこのお姫様

    息子が最期まで愛し抜いた女の子がいる。 彼女がとても素敵な、やさしい昔の絵をツイッターに流したんだ。 2匹のひよこの可愛い絵。 とても優しいタッチで、とても柔らかな優しい絵。 見ただけで、心が温まるような優しい絵。 それは、まるでいー君と彼女が優しく戯れているかのようだった。 涙があふれて出てきた... 続きをみる

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  • 小さな君を連れて

    僕の胸から下がった、君の遺骨ペンダント。 どこへ行くにも、いー君と一緒だ。 でも最近、連れて歩く君の姿が変わってきた。 17歳の君じゃなく、5歳ぐらいの君。 小さなおかっぱ頭の、かわいい幼稚園のいー君。 どうしてだろう、死ぬ直前の君じゃない。小さないー君が、僕の後ろをチョコチョコ走ってついてくる。... 続きをみる

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  • 君が通って行った『美しの門』

    ここ数日、ふさぎ込んで寝込むだけの毎日が続く。 いくら悩み苦しんでも、時間の流れは巻き戻せない。 わかっちゃいるんだけど、いろんなことを思い出しては悔恨の繰り返し…… 僕の創作のほうのサイトも完全にストップしている。 意識しなきゃいいんだけど、日々に微減していく来訪者数。 そんなちっぽけなものに、... 続きをみる

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  • いー君の17年が遺したもの

    約6240日…… ざっくり計算したら、いー君の生きた日数はこんな感じだった。 17年……やっぱり短いと思うんだ。 成人式もやってない。 車の免許も取ってない。 お酒の味も……煙草の味も知ることなく逝ってしまった。 恋ができたのが救いなのかな。 でもその恋のために、いー君は命を絶ってしまった。 おし... 続きをみる

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  • いー君のうちゅう図鑑

    ここ数日、ずっといー君のことばかり考えている。 ああすればよかった、こうすればよかった…… ふっきれたとか言ってたけど、ありゃ嘘だ。ぜんぜん吹っ切れていない。 四六時中、ああすればよかった、こうすればよかった……そればっかり考えてしまっている。 ふと、今日リビングの本棚に目をやったら、小さい頃買っ... 続きをみる

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  • あの時は無駄じゃなかった……と思いたいけど

    最近ふさぎ込む時が多い。 色々考えてしまうんだ。 自分はこれまで何のために、一生懸命生きてきたんだろう、って。 生命のバトンをつなぐために……よしんばたくさんの孫たちに囲まれて笑顔で死にたい。 そんなことを考えて、歯を食いしばって頑張ってきた気がする。 汗どろどろになって帰ってきて、それを迎えてく... 続きをみる

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  • お線香の値段

    結局雪は降らなかった。 寒いだけの快晴の一日。 テレビの大雪のニュースを見れば見るほど、なんか損したような気分になる。 結局今年は、雪は積もらないみたいだ。 雪をいー君に見せてあげたかったんだけどな。 仏壇買ったときとか、お葬式の時にもらったお線香がなくなってきたので、ホームセンターへと買いに行く... 続きをみる

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  • いー君、雪が降るよ

    日本全国、大寒波の影響で雪が積もっているらしい。 うちのところはさっぱり……雪景色を期待したのに、全然降る気配もない。 いー君の仏壇が、真冬の日差しに当たっている。 平和で静かな午後。 テレビの音が流れていて、家族全員がそれぞれの時間を過ごして。 いー君は日曜日になると、彼女に会いに行ってて、いつ... 続きをみる

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  • 『虚』~うつろ~

    娘が、夕飯の時間になっても、ゲームに興じている。 スプラトゥーン……とかいう、いま流行しているゲームだ。 なるほど、これは人気が出るはずだ。横で見ていても面白い。 キャラクターのコミカルな動きに、思わず僕も笑いが出てしまう。 家族で過ごす時間…… 笑いに満ちた楽しい時間。 でも、何か一つ足りない時... 続きをみる

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  • 空っぽの真っ暗な部屋で

    首にぶら下げた、いー君の遺骨ペンダントが届いてから、若干さびしい気持ちが和らいだ気がする。 どこへ行くにも一緒だって、文字通り実感できるし…… 今日もいつものようにデイケアから帰宅。 嫁が実家の時ごとから帰ってくるのにはまだ時間があったから、いー君の部屋から彼の遺したパソコンを拝借してリビングに降... 続きをみる

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  • いー君の遺した『2943』~パスワードの意味~

    いー君は、本当にほとんどの情報を残さずに逝ってしまった。 彼が亡くなった時、警察からいー君のスマホのパスワードをご存じありませんか?と聞かれた。 誕生日? 高校の学籍番号? いろんな数字を試したけど駄目…… 結局パスワードが判明したのは、彼女からの電話によるものだった。 【2943】……? ………... 続きをみる

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  • 横殴りの、雪に吹かれて~敦賀の町の想い出~

    ちょうどこの時期に……3年ほど前だったかな。 いー君と関西圏と敦賀の電車に乗り放題の『冬の関西1DAYパスポート』を遣って、雪を見るため電車で2人で旅をしたことがある。 ちょうど今日みたいに、爆弾低気圧が来て雪が吹雪いているときだった。 雪を確実に見たかったし、ちょうど土曜日だったから2人で出かけ... 続きをみる

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  • どこへ行くにもカレーライス

    いー君は、カレーライスが好きだった。 どこへ外食に行くにも、選択肢に困ったらカレーライス食べてたなぁ。 いー君がカレー好きだったおかげで、ウチでも夕食は今でもカレーライスが多いんだ。 でも……最期の一年は、ダイエットしてるとかであんまりカレーライスも食べなくなっていったんだよね。 無理して我慢して... 続きをみる

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  • お経の時はお静かに

    今日は息子の月命日だった。 正直ぎりぎりまで迷ったんだ。犬をどうしようかと……預けるかどうしようか。 お坊さんが来たら、ワンワン激しく吠えるだろうし、法事にもならないんじゃないかと思って。 でも、預けるにも2匹で2000円かかるし…… 先月来てくださったお坊さんは、犬がいても大丈夫ですよとおっしゃ... 続きをみる

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  • さあ、初めての月命日

    今日日曜日、ちょっと早いけどいー君の月命日。 嫁は乗り気じゃないけど、お坊さんに来てもらうことにした。 こういう御縁は大切にしておきたいからね。一周忌とかだけ来てもらうのも悪いし。 もういー君がいなくなってから、2か月が経つのか。早いな…… なんか少しずつだけど、いろいろな現実が呑み込めるようにな... 続きをみる

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  • いー君が見えない風景に

    人間って不思議なもんだ。 徐々にではあるが、いー君のいない毎日に慣れ始めてる。 人間こうやって、徐々に現実を受け入れていくんだろうか。 いー君は、相変わらず玄関にかけられた額縁の中で、満面の笑顔でピースサインをしている。 悲しまずに、前に歩いていこうよみんな! ……そう言っているような気がしてきた... 続きをみる

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  • 思い出をつなぎ直そうね、いー君。

    昨日は春日大社に、お札を返しに行った。 とりあえず神棚は空にして、仏壇のみを家に置くようにすることにしたんだ。 うちに来てくださるお坊さんは、こだわらなくていいよ、とおっしゃってくれたけど、こういうことは、しっかりしとかないと。 そして帰りに、奈良の国立博物館によることにした。 障害者の僕は無料だ... 続きをみる

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  • 壊れ行くもの、壊されるもの

    またテレビで悲しいニュースが流れてきた。 3歳の女の子が、バカな親に面白半分で虐待死させられたニュースだ。 僕が親を選べなかったように…… そして、いー君が僕たちと言う親を選べなかったように…… 望まぬして無垢な生命が、かような豺狼の如き輩の腐った割れ目から生まれいずることもある。 生きたいと願っ... 続きをみる

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  • お守りの意味~月命日をやろう~

    結局嫁を説得して、月命日をやることになった。 まあ、嫁も嫁で自分なりの考えがあるんだろう。 お金がもったいないというのは建前で、お坊さんのお経を聞くと、息子の死を思い出すとか…… でも、やるべきことはやっておきたい。 妻には妻の考えがあるかもしれないけど、やっぱり僕も自分を貫きたいんだ。 自分の気... 続きをみる

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  • え?やらないの?……やらないんだ……

    いー君ごめんね。 もうすぐ月命日なんだけど、お母さん月命日お坊さん呼ばないんだって。 理由を聞いたら『お金がもったいない』なんですって。 たった3000円くらいなのにね、お布施。 その3000円がもったいないから、月命日やらないんだってさ。 ごめんね。 こんなバカな親から生まれちゃったら、そりゃ死... 続きをみる

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  • こころのカフェの例会に行ってこよう

    明日は土曜日、月に一回の京都の指示遺族のネットワーク、こころのカフェの例会の日だ。 明日もいー君を連れて、また出席させていただこうと思う。 僕も最初は、みんなどのくらいの歳月で、こういった辛い出来事を思い出話に変えれるのだろう……そういうお話が聞きたくて先月初めて参加させてもらったんだけど…… 正... 続きをみる

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  • いー君の死に意味をもたせるために

    水曜日は、某大学の自死遺族の研究をされている助教授の先生に協力をするために大阪に行った。 せっかく大阪に出るんだし、もったいないからいろんな所を見て回ろう、と……いー君を連れて、大阪市立科学館のプラネタリウムへ。 奇麗は奇麗だったけど……とにかく眠かった。不覚にも5分ほどいー君の横で寝てしまった。... 続きをみる

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  • いー君、プラネタリウムを見に行こう!

    今日は、ある大学の助教授さんの研究のお手伝いで大阪に出る。 自死遺族の心理的な研究をされている僧侶の先生だ。 僕も何か役に立てるならば、と手を挙げた。 せっかく大阪に出るんだから……昔いー君といった、大阪市立科学館に行こうと思う。 そこで昔いー君とみた、プラネタリウムを見に行こうと思うんだ。 幸い... 続きをみる

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  • 君のいない保険証が返ってきた

    先日、息子の名前を抜いた保険証が会社から返ってきた。 それまではそんなことを気にしたこともなかったんだけど…… 今日今年初のデイケアで、病院に保険証を提出した時に、ふと被保険者欄を見てしまったんだね。 そしたらいー君の名前がなかった、名前抜いたから当たり前なんだけど。 でも思った。これが僕の現実…... 続きをみる

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  • 玄関にはいつも君がいて~咲き誇れひまわりの花~

    いー君の残した最後の満面の笑顔の写真。 それは僕たち家族と一緒の写真でもない。 そしてあの彼女と一緒の写真でもない。 学校での旅行の電車内での何気ない一枚だ。 最高の笑顔とピースサイン……おそらく彼の人生でも有数の素晴らしい写真だ。 遺影にしてやりたかったんだが、間抜けにもおでこにド根性ガエルのヒ... 続きをみる

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  • いー君の『大大吉』~生まれてきてくれてありがとう~

    いー君は7歳ぐらいの時だったかな…… どこの神社か忘れたけど、初詣のおみくじで『大大吉』をひいたことがあるんだ。 みんなびっくりしたね。 大吉に上があるなんて想像もしていなかった。 この前そんな思い出をふと思い出したんだ。 いー君は前にも書いたけど、生まれた時……急性胎盤剥離で肺の中が血で埋まって... 続きをみる

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  • 2階の足音~ずっといてもいいからね~

    ミシッ……ミシッ…… (まただ……) 誰もいない2階から聞こえてくる足音。 部屋や廊下をせわしなく移動しているようだ。 あの子がいなくなってから、静かな昼間……『彼の足音』が頻繁に聞こえるようになった。 いや……オカルトとか、そっち方面の話じゃないんだ。 ただ事実としてこういう話を書いてる。 階下... 続きをみる

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  • 一人足りないお正月

    淡々と今年の一日目が過ぎていく。 正直まだ理解できていない。隣室に息子がいないという事実を。 理解することを、脳が拒否してるんだろうな。 どこか彼女のところに遊びに行って遅くなっている……みたいな感覚だ。 これが自室からリビングに降りたら、仏壇と遺影で現実に引き戻される。 でもなんなんだろう……徐... 続きをみる

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  • 僕は誇りだったのか、恥だったのか?

    息子が亡くなった時、何人かの息子の友達や生前に付き合いしてくれていた若い子から、メッセージをもらった。 それが、なぜ僕のところに……なのだ。 ツイッターのアカウントにしろ、pixivのアカウントにしろ、僕はこの眉丈千羽ではない、もう一つの活動名をもっている。 その名前を検索してくれて、わざわざメッ... 続きをみる

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  • 何かが足りない初めての年末

    年末…… 世間はめでたい新年に向けて、着々と準備を進めている。 どこへ行ってもお正月の雰囲気……希望に満ち溢れているように思える。 TV番組だってそうだ。 楽しい雰囲気、バラエティ……年忘れ。 まあ、仕方ないことだ。 自分だって去年の今頃気楽に番組見てゲラゲラ笑ってたんだから。 こんな苦しみを抱え... 続きをみる

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  • いつか負ける日が来る……と思う。

    昨日はデイケアの最終日。 お昼はデイケアの病院の好意で豪華な鍋料理なんだけど…… 食べずに帰ってきた。 デイケアの連中……社会復帰を目指すといいつつ、あっちでへらへら、こっちでへらへら。 社会復帰は建前で、いまのご身分から離れたくないご様子だ。 正直そんな連中となれ合う所以はない。 ……というわけ... 続きをみる

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  • 今庄365スキー場~雪を見に行こう~

    僕たちは、この季節になると、いつも福井へと車を走らせていた。 子供たちに雪を見せてやりたくて、スキーもしないのにソリをもって今庄365スキー場へいつも雪を見に来ていたんだ。 いー君は小さいころから雪遊びが大好きだったんだ。 いろんなことをやったなぁ。 併設の温泉入ったり……敦賀で買い物したり。道の... 続きをみる

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  • いー君がガイコツに変わった日

    息子の身体が、斎場の焼却炉へとはいっていく。 何とも言えない気持だ……もうこの手で息子を抱きしめる時間は、未来永劫になくなってしまう。 嫁が泣き崩れる、過呼吸でえらいことになった。 嫁のお母さんも完全にダメだ。 僕も当然駄目だけど……ここは踏ん張らなきゃ。そう思って必死に耐えた。 息子が焼かれてい... 続きをみる

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  • いー君……メリークリスマス!

    いー君へ。 君が亡くなって、一カ月が過ぎました。 長い長い……そしてあっという間の一ヶ月でした。 君は僕たちのそばにずっといてくれるんだろうけど…… やっぱりとってもとってもさびしいんだ。 もっと抱きしめればよかった。 もっと話せばよかった。 なんでこんなことになっちゃったんだろう。パパ、よくわか... 続きをみる

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  • 初めての霊柩車……そして肉体とのお別れ

    正直子供のころはあこがれていたんだ。 霊柩車の中ってどうなってるんだろう。どんな感じなんだろう。 いつかは、僕も喪主で乗ることが来るのかな、長男だし……なんてことを考えていた時期があった。 それが……よりによって、自分の子供と一緒かよ。 感想は……まあ、ぶっちゃけタクシーと変わらなかった。 号泣し... 続きをみる

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  • 仏様は心の中に~四十九日法要終了~

    とりあえず四十九日は無事に終了した。 いろんな失敗をしたなぁ。初めてだから仕方ないけど。 ネットでいろいろ調べたけどやらかしちゃった。 ご住職さんに渡すお布施に、『ご霊前』って書いちゃった。 ご霊前はあくまでも、参列者が喪主に渡すものであってお坊さんに渡すものじゃないんだよね。 お坊さんには『お布... 続きをみる

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  • 明日はいよいよ仏壇へ

    明日で息子が亡くなって35日目なんだけど、息子に四十九日法要をして仏壇へと移すことにしている。 浄土真宗での考え的には、死んだ瞬間仏さんになっているからあんまり四十九日の期日にこだわらなくていいらしい。 それに、京都奈良だけかどうか知らないが、3カ月に法要がまたいだらダメとかいう考えがあるらしく、... 続きをみる

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  • 仏壇と位牌と……その行方と

    今日仏壇が搬入になった。 奈良で一番有名な仏壇屋さんから買ったんだが、結構値引きしてくれた。 何も言わずとも親切にいろいろしてもらった。 ただ、ちょっと気になっている。 そう、位牌の行方だ。 うちは真宗西本願寺派だから、基本的に位牌というものは必要とされない。 じゃあ、いまお坊さんに書いてもらった... 続きをみる

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