また久々に書こう。
大事な人の死も、日にち薬が忘れさせてくれる。
そんなことを息子の死に際して聞いた時、そんな馬鹿な。一生こんな悲しみから抜けられるか!……って心の底から思った。
でも悔しいけど……それは真実。
逆に言えば、大事な人の死という事実の束縛から脱する方法はそれしかない。
僕もいい環境の仕事を得られ、再び充実した生活を送り始めた。
遺された家族も、徐々にではあるけど、日常を取り戻し始めた。
でもやっぱり、時々思い出して胸が締め付けられる。
申し訳ない、という自責の念に縛られる時もある。
薄情なわけでも、気持ちを切り替えたわけでもない。
日にち薬と言う薬は、確かに存在する。
自死という悲しい現実が降りかかった人たちに、これだけは届いて欲しい。
時間しかない。
時間でしか、この苦しみや悲しみは解決しない。
これだけは覚えておいてほしい。
それまでは、いっぱい泣いて、いっぱい悲しんでください。
千の言葉も、万の格言でも、この悲しみは癒される事は無い。
でも……
いつかきっと、日にち薬が効く日がやってきます。