いー君が見えない風景に
人間って不思議なもんだ。
徐々にではあるが、いー君のいない毎日に慣れ始めてる。
人間こうやって、徐々に現実を受け入れていくんだろうか。
いー君は、相変わらず玄関にかけられた額縁の中で、満面の笑顔でピースサインをしている。
悲しまずに、前に歩いていこうよみんな!
……そう言っているような気がしてきた。
そうなんだよね……
もういー君は、僕たちの前に姿を見せることはできない。
でも、いつでも……僕たちが死ぬまで、いー君は僕たちの心の中にいてくれるんだ。
そして、時々彼の部屋から足跡が聞こえてくる。
むろん、そういうこと信じない人は、季節も関係してるし家が冷えて家鳴りがしてるだけだよ、っていうかもしれない。
でも、それはそれでいいんだ。
足跡と僕が思えば足音なんだ。
そうだ。
どんなときだって、いー君は僕らの心の中に生きている。
いつまでもいつまでも、玄関で満面の笑みで僕たちを迎えてくれる。
とにかく……
頑張らなきゃね。
みんないつまでもメソメソしてたら、いー君が安心できないもんね。
明後日は、いー君の月命日で、お坊さんに来てもらうことにしたんだ。
一歩でも……一歩でも前に進んでいかなきゃ。
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