いー君といっしょ

2015年11月20日……
最愛の17歳の息子を自死で失いました。
悲しみの記録と、彼の歩んだ道、そしてこれから残された家族三人の日々を記します。

ミッフィーちゃんのふわふわ靴

僕は墓参りとおばあちゃんの見舞いを終え、石川から京都に向かっていた。


途中車の中で、亡き息子が座っているであろう空のシートに話しかけていた。
何度も何度も悲しみがこみ上げてくる。
こればっかりはやっぱり制御できない。


そして途中でイオン松任に寄った。


ここにもまだ幼い息子とよく来たなぁ……


靴屋さんを探してみる。昔ここで買った思い出の品があるんだ。


オレンジ色のミッフィーのスノーブーツ。


もうさすがに靴屋さんはなかったけど、ここでしか買えなかったんだな。
他のイオンを探しても駄目だった。


息子の人生は短かったけど……実にたくさんのところに出かけたな。
5歳ぐらいの息子が、そのブーツをはいて雪の中ではしゃいでいたっけ。


幸せだったんだ……


そうだよ、幸せだったんだよ、伊織は。


たくさん笑って、たくさんはしゃいで……たくさん楽しい思い出をしたんだ。


そんな息子に、未来への夢を与えられなかったのは……
孫を産んでくれることができなかったのは……


全部僕のせいなのかもしれない。


幸せだったのかなぁ、伊織……


駄目だ、涙が出てきた。


今日はこの辺でやめておこう。