いー君といっしょ

2015年11月20日……
最愛の17歳の息子を自死で失いました。
悲しみの記録と、彼の歩んだ道、そしてこれから残された家族三人の日々を記します。

一周忌を前にして

いよいよ来週が一周忌だ。


あの悪夢からもう一年になる。


人間残酷なもんで、あれだけの慟哭と苦悶の出来ごとが、1年たてばある程度は冷静に受け止められるようになっている。


家族もまた、日常を取り戻している。


明らかに一人欠けているのに……みんなまるで何事もなかったかのように。


あの時あれだけ泣き叫んだんじゃないのか。


あの時すべてを失った喪失感で、茫然としていたんじゃないのか。


なんでいま、冷静に居られるんだ?


人間は忘れる生き物だという。


忘れて前に進む生き物だという。


でも、それでいいの?


そんな簡単に日常を取り戻してしまってもいいの?


納得行かぬまま、もう一週間先が一周忌になろうとしている。


僕らの日常は流れ続ける。


まるで何も起こらなかったかのように。



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