いー君といっしょ

2015年11月20日……
最愛の17歳の息子を自死で失いました。
悲しみの記録と、彼の歩んだ道、そしてこれから残された家族三人の日々を記します。

幻のパスポート

そういえば……


息子の修学旅行って、生きていたらそろそろだったのかな。


シンガポールだったそうだ。


写真を撮って、手続きして……息子のもとに届いたパスポート。


もうそれは、使われることもなく、我が家に寂しくたたずんでいる。


君が手にしたのは……天国へのパスポートだったよね。
そんなモノ、急いで取得しなくてもよかったのに。


君がもし生きていて……


海外のものを見聞出来たのなら。
また人生観が少しでも変わっていたのかな。


小さく狭い箱庭で……
君の17年だけの経験だけで色々考えて。


それでも一生懸命考えて、選択した道。


君は、海外へのパスポートより、天国へのパスポートを選んだんだよね。


君が選んだ道だから……信じてあげなきゃ。


人よりとても短い17年と言う生涯。


それでも、ぎっしりと詰まって一生懸命生きた、太くて短い道。


君を信じてあげなきゃ。


家族として、父親として。


君を信じてあげなきゃ。


僕はもう少し回り道して、君の所へ行くよ。


君の17年じゃ経験できなかった沢山の事を知って……
そして会えたら、いっぱいいっぱい君としゃべるんだ。


君を信じてあげなきゃ。


君を信じてあげなきゃ。



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