いー君といっしょ

2015年11月20日……
最愛の17歳の息子を自死で失いました。
悲しみの記録と、彼の歩んだ道、そしてこれから残された家族三人の日々を記します。

君の選択~17年の延長戦~

自転車で、いー君が去年の今頃元気に通っていた駅までの道を走る。


僕の通う駅は、地元の高校の子たちも利用するんだ。


手をつないで仲睦まじく歩く高校生カップルの姿に胸が痛い。


でも……


去年の今頃は、ああやって歩いていたんだよね。


彼女と仲良く……将来も夢に見ていたのかな。


いー君は前にも書いたけど、本来急性胎盤剥離で死産で生まれてくるはずの子だった。


奇跡的に助かり……そして17年生きた。


17年という歳月は、きっと阿弥陀如来様が特別に下さった特別な時間。


奇跡の子だったんだよね。もともと長くは現世にとどまれなかった魂。


最後は悲しい終わり方になったけど……


きっと素敵な、満足のいく体験は出来たと思うんだ。


彼なりに17年精一杯生きて、自分でそういう決断をしたんだ。


決断は尊重してやらなきゃ。


僕らが泣いたって悔やんだって、きっと運命は変わらなかったんだろう。


だから、僕は17年間も付き合ってくれて、いろんなことを教えてくれて……


ありがとうって言わなきゃ。本当にありがとう、いー君。


まだまだ心に残る悲しさをかみ砕くのには時間がかかりそうだけど……


本当にありがとう。奇跡の時間を僕たち夫婦にプレゼントしてくれて。


100点が取れなかった、ダメな夫婦だったけど……本当にありがとう。


色んな事を教えてくれたね。


楽しい時間を、いっぱいいっぱいくれたよね。


いー君も可愛い彼女とたくさんの時間を過ごして、幸せだったんだよね。


笑わなきゃ……無理にでも。


明日も笑顔で頑張らなきゃね。


たぶん……きっと。


君の選択は間違っていなかったのかもしれない。


教えてくれたたくさんの大切なことを胸に、明日も頑張らなきゃ。


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